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環境汚染対策によって変化する各国の発電状況

2021.04.17

皆さんは発電所と聞いて、どんな発電所を想像しますでしょうか。
恐らくほとんどの方は火力、水力、原子力発電所などを想像するかと思われます。

実際この3つは最もメジャーな発電方法で、世界中で絶賛活躍中です。
中でも火力発電は最も有名で最も普及した発電方法と言っても過言ではありません。

しかし昨今この火力発電所の稼働率を下げようとする試みが先進国を中心に広がっています。
その理由はタイトルでも説明した『環境汚染』です。

というのも火力発電とは石炭や石炭、天然ガスなどを燃やして水蒸気を発生させ、その水蒸気の力でタービンを回す発電方法ですので、発電すればするほど二酸化炭素が排出されてしまうのです。
そのため日本を含めた先進国はこれ以上の環境汚染を防ぐため、火力発電以外の発電方法を積極的に採用していく方針に切り替えました。

変化する世界の発電状況

世界の全体発電量を100とした場合、現在の世界では火力発電の割合が約60%と言われています。
そしてこの60%という割合は昔と比べて劇的に減ったわけではありません。

しかし経済の発展と科学の進歩による生活環境の変化によって、全世界の発電量は50年前に比べて3倍以上に膨れ上がっています。
つまり、火力発電の割合が減らなかったからと言って環境対策に失敗したと決めつけてはいけないのです。

むしろ発電量が飛躍的に上がっているのにも関わらず主要な発電方法である火力発電の割合が増えなかったことは環境対策に貢献したと言っても良いのではないでしょうか。
もちろんこの結果に満足せず、未来の方々のために少しでも今の環境を維持しなければいけません。

では火力発電以外で、尚且つ環境を汚染しない発電方法とは何が一般的なのでしょうか。

それは原子力発電自然エネルギーを利用した発電になります。

原子力発電と自然エネルギーを利用した発電とは

原子力発電とは原子核が分裂した際に生じる熱を利用してタービンを回す発電方法でして、発電時に二酸化炭素を排出しません。

なので欧米などでは火力発電に代わる発電方法として日本よりも多く稼働しています。
その最たる例がフランスでして、フランスでは原子力発電による発電量がなんと全体発電量の5割を占めています。
世界の平均が約10%と言われていますので、いかにフランスが原子力発電に力を入れているかが分かりますね。

対して自然エネルギーとはその名の通り自然界に存在するエネルギーを利用した発電方法でして、有名な発電方法は水力や風力、あとは太陽光や地熱などになります。

またこれらの発電方法は発電時に二酸化炭素を排出しないだけではなく、発電所で事故が起きた際のリスクも原子力発電所に比べて圧倒的に低いので、世界中で推奨されている発電方法となっています。

環境対策に力を入れている欧州では自然エネルギーを利用した発電量の割合平均が30%を超えていると言われていまして、世界平均の20%を大きく上回っています。

ちなみにデンマークは自然エネルギーによる発電割合が全体の8割を超えており、欧州の中には自然エネルギーを利用した発電量の割合を100%にすることを目標にしている国もあるそうです。

しかし火力発電所や原子力発電と違い、自然エネルギーを利用した発電方法は安定して大量のエネルギーを供給できないため、日本を含めた一部の国では自然エネルギーを利用した発電量の割合がそこまで増えていないのが実情です。

日本の発電状況

日本全体の発電量を100とした場合、火力発電は実に75%を占めています。
このことから日本が火力発電に頼っていることが明白でしょう。

ですが日本も少しずつ自然エネルギーを利用した発電量を増やしてはいます。
自然エネルギーを利用した発電量は2012年の時点で約12%でしたが、2019年には全体の約18%にまで増加しました。

日本は2030年までに自然エネルギーを利用した発電量の割合を30%にまで引き上げるのが目標だとされていますが、今の増加率では目標に届くのは厳しいというのが専門家の意見です。

地震大国の日本では原子力発電の割合を増やしていくのは厳しいため、自然エネルギーを利用した発電量を増やしていくしかありません。

現在の日本が力を入れている自然エネルギーを利用した発電方法は5種類ほどあり、

太陽が発する光を利用した太陽光発電
水の持つ位置エネルギーを利用した水力発電
風の持つ運動エネルギーを利用した風力発電
特殊な燃やし方でタービンを回すバイオマス発電
地球の地熱を利用した地熱発電になります。

水力発電の割合はここ数年あまり変わってはいませんが、個人や民間企業でも設置できる太陽光発電の割合は少しずつ増えていまして、2014年には約2%でしたが、2019年には約7%にまで増加しました。

またバイオマス発電の割合もわずかではありますが毎年増加しています。
こちらの発電方法は科学が発達すれば更に発電量を増やせる発電方法になりますので、太陽光発電と同じようにこれから先も割合を増やしていくことでしょう。


環境汚染対策は世界中の国が一丸となって取り組まなければ改善しない問題ですので、人種や文化、宗教など色々な壁を乗り越えて解決して欲しいものですね。


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