電気は選ぶ時代！新電力の仕組みについて
2020.11.23
新電力について
新電力とは既存の大手電力会社の一般電気事業者とは異なる小売り電気事業者のことです。
全国に10社あり、各地域で電力の発電、送配電、電気の小売りまで全てを独占していましたが、2016年4月に一般家庭向けの電力小売りの自由化、「電力自由化」が開始されました。以降、多くの会社が電力市場に参入し電力の小売りを開始しました。大手電力会社10社を除く電力会社が「新電力」と呼ばれ、「電気の小売りを行う会社」つまり「小売り電気事業者」となります。
新電力会社の中には、大手電力会社のように自社で発電を行う会社もあり、大手電力会社が石油火力などの大型発電を主に電力構成をしているのに対し、新電力会社で再生可能エネルギーを積極的に取り入れいる会社もあります。
大手電力会社一覧
北海道電力、東北電力、東京電力、中部電力、北陸電力、関西電力、四国電力、中国電力、九州電力、沖縄電力
電力自由化とは
2016年4月から始まった「電力自由化」。当時、新聞やニュースで多く取り上げられました。「電力自由化」が始まったことによって私たちの暮らしはどのように変化したのでしょうか。
①電気料金の値下げの期待
強制的に決められていた大手電力会社から「新電力」へ自由に契約先を選らぶことができるようになりました。そのため、家庭ごとに見合った電気代の料金プランを選べるようになったため、電気代の節約が可能になりました。
②電力会社の増加により価格競争が生まれお得なプランが盛りだくさん
電力自由化が実施される以前は各地域にある1社が電気市場を独占していたため、電力の単価が定められていました。しかし、電力自由化により新電力の各社のお得なプランが設定され、ポイント還元や割引など大手電力会社にはなかったお得なプランが選べるようになりました。
③電力会社の新サービスが受けられる可能性も
新電力は電力事業をメインで行っているとは限りません。石油、通信、ガス、放送、鉄道など異業種企業も電力小売り市場に参入しています。このように電力会社以外のバックグラウンドを持った異業種企業も参入したことで電気代＋ガス代、インターネット、スマホ割と様々なセット割プランが選べるようになりました。
④電気代を数分ごと、日ごとによってチェックができる
毎日の電気使用量や、時間単位での電気の使用量をネットで確認することができます。電力自由化の開始以前は毎月自宅に届く請求書以外では電気料金を確認することができませんでした。しかし、電力自由化が開始されてからは頻繁に電気料金や時間帯での使用量を確認することができるようになりました。見える化することで電気の使い過ぎを見直すことが可能になり、節約につながります。
⑤新電力にすることで環境への貢献ができる
日常生活に環境保全を取り入れたい方にはおすすめです。電気を自然エネルギーで発電し、可能な限りでCO2の削減、環境保全、で私たちの地球を守ることができます。太陽光、風力、水力、バイオマス、地熱は5大再生可能エネルギーと言われています。また、新電力会社によってセットで環境に関係した割引セットプランが付随され、お得な上に日常生活に環境保全を取り入れ、環境への貢献ができます。
電力供給の仕組みについて
大手電力会社から新電力への切り替え後も従来と変わらず既存の電力会社の送電線を使用するため、お客様に届く電気の品質はこれまでと全く変わりません。
電気が消費者に届けられる仕組み
①発電部門
電気を作る企業です。原子力、風力、地熱など発電所、電気を作る部門です。
②配送電部門
発電所から消費者まで繋がる送電線、配電線などのネットワークを電力のバランスを管理し、停電になることを防ぎ電気を各家庭に届ける部門です。
③小売り部門
消費者と直接やり取りをし、料金メニューの設定や、契約手続きなどのサービスを行います。小売り部門は電力自由化に伴い小売り事業者「新電力」ということになります。
新電力にすることで停電することはないのか
大手電力会社の安定した電力供給があるにも関わらず、安さやお得感から新電力に切り替えることで停電の心配は付き物です。
発電部門は原則参入自由ですが、送配電部門は安定供給を担う必要があるため、電力自由化後も政府が認可した大手電力会社が行います。そのため、新電力（小売り電気業者）と契約していても、これまでと同じ送配電で一致されているので停電の心配はいりません。また、仮に新電力が倒産、何らかの理由で電力の供給ができなくなってしまっても「常時バックアップ」といって、大手電力会社や一部の配電業者が電力の供給を補うことになっています。そのため、新電力だからと言って損することや心配することはありません。安心してご利用いただけます。
まとめ
電力の自由化により多くのメリットが浮き彫りになってきました。この与えられた選択肢を有意義に使うか使わないかは消費者のお客様次第です。
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