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たこ足配線は危険って本当ですか?

2021.01.17

よく、「たこ足配線は危険だからやめた方がいい」と言われたことはありませんか?
筆者はあります。
しかし、当時はどうして危険なのか把握していませんでした。

ですので、今回はたこ足配線は本当に危険なのか、解説していきたいと思います。

解説、と言いながら結果から言いますと、たこ足配線は”使い方を間違えると非常に危険です”

ですので、きちんと使い方を知っていれば、比較的には安全に便利に使用可能です。
では、どう使うべきなのでしょうか?
ここでは注意点を踏まえて、その解説をさせていただきます。

①コンセントには上限がある

コンセントはそれぞれ、使えるアンペア数があります。
一般的には15Aまでです。
では15Aとは具体的にはどれぐらいなのでしょうか?

電子レンジで約15A
IHで約14A
電気ストーブで約10A
エアコンで約7A
テレビで約2A
急速充電対応スマホの充電で約2Aです。

こう見ると、電子レンジやIHは消費電力が大きいですね。
絶対に別のコンセントを使用しましょう。

この15Aを超えなければたこ足配線しても基本的には問題ありません。
むしろ、15Aまで使えますよ。というのに15A使えなかったらそれはそれで問題ですよね。

では、一つのコンセントで15A使えるのか?と問われたら答えはNoです。
基本的に上下に二つ、コンセントがあると思われますが、上下のコンセントは同じ回路を使用しています。
また、家の中にはいくつかコンセントがあるかと思われますが、コンセントごとに回路があるのではなく、あっちのコンセントとこっちのコンセントは同じ回路が使われている。などはよくあります。

みなさん、停電したときにこっちは電気が付いた!などと言った経験はありませんか?
それは、電気が付いた方と消えた方、回路が違うからです。

これを把握するには、ブレーカーを一つずつ落として確認するか、不動産に確認するのが手っ取り早いでしょう。

②電源タップにも上限がある

上記で説明したコンセントとは別に、使用する電源タップにも上限はあります。
大抵は15Aか20Aですが、家のコンセントが何Aなのかを把握した上で購入した方がいいでしょう。

電源タップはコードに近い方から順に15A(ないしは20A)まで計算されます。
ですので、8口タイプでも最初の4口で15A分使用していた場合は残りの4口が無駄になってしまいます。

更に、①でも説明したように、1回路につき15Aになるため、コンセントをもう一つ使用していた場合は15Aまで対応の電源タップでも上限まで性能を引き出せません。それを加味して電源タップを選ぶ必要があります。

③使用できる電力は自動で計算してくれる

ここまで聞くと、上限のアンペア数を超えると危険なのかな?と思われる方はいるかと思いますが、実はそうではないのです。
なぜかと言いますと、使用できる上限をコンセントや電源タップが計算して、なるべく超えないようにしてくれるからです。

④結局、何が危険なの?

しかし、それでも使用できるアンペア数を超えてしまう事があります。
たこ足配線が危険と言われる所以は、アンペア数を超えてしまった事による障害です。
例えば、パソコンで何か編集中に保存をしていなかったとします。
その時に、家族がドライヤーやレンジを使用した場合、それが同じ回路だと、ブレーカーが落ちて、今まで編集していたものが全部おじゃんになる。
といったような障害が危険と言われています。

他にも、使用していない電源タップにほこりが入り、そこから発火して火事になってしまう。という可能性も出てきます。

発火での事故ですと、過去に住宅が全焼した事故や、死亡事故などもありましたので、十分に注意して使用してください。

定期的な掃除は必須です。

以上の事を踏まえると、今回の記事内容である”たこ足配線は危険なのか”という問いには”使い方を間違えると非常に危険”という答えに至った理由は分かっていただけたかと思います。

逆に言えば、使い方さえ間違えなければとても便利に使えるものではあります。

⑤では、どう使うべきなのか

コンセントのアンペア数を把握した上で、どの回路がどう繋がっているのか確認します。
そして、残りの使用可能アンペア数を把握し、電源タップも使用しましょう。
また、定期的に掃除するのも大切です。
ほこりなどがコンセントに入り込まないように気を付けましょう。

電源タップを使用しながら少しでも節約するには?

実は、たこ足配線でも少しだけ電気代を節約できる方法があります。
同じ口数、同じアンペア数でもできれば節約したいですよね?
一か月でたった数円~数百円でも一年、十年と積み重なるうちにはおおきな金額になっていると思います。
それを少しでも節約するには、「スイッチ付きの電源タップを使用する」といいでしょう。
使わないコンセントの電源をOFFにしておけば、そこに電流は流れないので節約できます。
スイッチのON,OFFの切り替えは少しだけ手間ですが、逆にそれさえできれば、節約もできて便利に電源タップを使用できます。