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ちょっとした疑問。飲食店の電気代について

2022.07.23

飲食店といえば居酒屋やカフェ、ラーメン屋などが思い浮かぶと思いますが、やはり飲食店のオーナーはお客様ができる限り快適な環境で食事をしてもらうように色々と考えています。

夏であれば冷房を程よくかけたり、お客様に新鮮な食材を提供できるように常に適切な温度で食材管理できる冷蔵庫を使用したりと、どうしても電力がかかってしまう機材を設備しています。

そんな快適な環境を作っている飲食店は一体どのくらいの電力消費をしているのでしょうか?

特に、これから新しく飲食店の開業を考えている方は電気代がどのくらいかかるのか気になる方も少なくありません。

もちろん、店舗の大きさによって電気代も変わってきますが、今回のブログでは飲食店の電気代はどのくらいなのかを書いていこうと思います。

飲食店で使用する主な電気設備って?

飲食店は家庭用電気設備と違うイメージがありますが、実際は一般家庭とほぼ似ていますが、普通の一般家庭よりも規模が違います。

冷蔵庫、冷凍庫、電子レンジ、エアコン、照明がほとんどで、あとは細かい調理器具が主な電気設備になります。

しかし、電子レンジはともかく冷蔵庫やエアコンは家庭用とは違い、業務用の電化製品になりますので、元々の大きさが違います。

冷蔵庫や冷凍庫に関しても省エネ機能などはほぼ無く、大きさやしっかりと冷やせるかどうかに重きを置いています。

飲食店の電気代はどれくらい?

基本的に、飲食店の水道光熱費は売上高の7%ほどが適切であると言われています。

ですが、この7%という数値はラーメン屋とかスープに力を入れているお店だと水道代が高くなるため10%ほどにもなりますし、逆にダーツBARなどの食品をほとんど提供しない場合はこの比率は低くなります。
その7%の中の電気代はどれくらいかかるのかですが、ほとんど各店舗で80%くらいが電気代としてかかります。

つまり、売上高に換算する場合、5%〜6%くらいが適切な電気代ということになります。

もちろん、お店の媒体によって違いますが、例えると毎月100万円の売上が見込める店舗で、5万円〜6万円程度の電気代ということになります。

ちなみに一般的にいわれている理想の売上目標ですが、1坪当たり150,000円だと言われていますので、150,000円×0.05で一坪あたり7,500円というのが電気代ということになります。

こちらの一坪7,500円はあくまで目安になるので、飲食店の平均的な電気代は15坪であれば112,500円程度ということになります。

”飲食店の電気代は何にかかっているの?”

実際に、飲食店の電気代の内訳はどのようになっているのでしょうか。

結果からお答えすると、飲食店経営で電気代の比重が高いのは、「空調」「冷蔵庫」「照明」です。

経済産業省の調査によりますと、居酒屋業など飲食店の電力使用の比率は、照明が約30%、空調が約23%、暖房機器が約40%となっています。

季節によって変動はあるものの、一年を通してみても空調や照明はかなりかかるとのことですが、主に冷蔵庫は空調や照明とは違い24時間稼働をしているため、一段と電力を消費しています。

飲食店の電気節約方法

ここからは飲食店経営している方に向けて、少しばかり電力の節約方法を書いていきましょう。

少しでも節約するために、このような工夫をしてみてください。

エアコンフィルターの掃除

エアコンのフィルターにほこりが詰まっているままだと、どうしても冷暖房の効率が落ちてしまいます。

24時間営業の店でも、アイドルタイムなどの人が居ない&少ない時間帯に定期的にエアコンフィルターを清掃し、暖房の効率アップを図りましょう。

それだけでもかなりの電気代が節約できます。

扇風機やサーキュレーターで空気を循環させる

扇風機やサーキュレーターを使って、店内の空気を循環させることだけでも空調効果はアップできます。

温度のムラがなくなるため、エアコンの設定温度を変更しなくても快適に保てます。

扇風機やサーキュレーター自体は電気代が安いので、エアコン単体での電力使用量よりも少なくなります。

冷房をかけている場合は、冷たい空気は下に溜まるためエアコンの風向きは水平にしましょう。

暖房の場合は上に暖かい空気がいくので、エアコンの風向きは下向けにし、どちらの場合も扇風機やサーキュレーターは上向きに回すと良いでしょう。

照明をLEDに交換する

消費電力の節約にかなりつながるLED照明は、通常の蛍光灯や白熱灯と比べて商品価格自体高いですが、消費電力をかなり削減できるため長い目で見ると節約効果は高いです。

照明自体の寿命も長いため、買い替えや付け替えのコストも削減できます。

また、昼間などの時間帯は必要な照明だけをつけるようにすれば大幅な節電になります。

冷蔵庫・冷凍庫の使い方を見直す

飲食店では、食品管理の問題点として大きな業務用冷蔵庫や冷凍庫が必要です。
そのため、消費電力も大きい原因の一つにはなりますが、使い方を見直すだけでもだいぶ節約効果が生まれます。

やり方としては、温度設定を適切に行い、庫内を整理するよう心がけてください。
食材の出し入れは素早く行い、扉を開けている時間をできるだけ最小限にしましょう。

もちろん、冷蔵庫・冷凍庫の中身は定期的に掃除するようにしてください。

おまけの水道節約方法

電気代だけではなく、飲食店の天敵である水道代の節約もおまけで教えます。

節水コマを取りつけよう

簡単に節水できるアイテムとして、「節水コマ」というものがあります。
蛇口の内部に取りつけた「コマ」が水を中で止めるため、1度に流れ出る水量を減らすことが可能になります。

水の勢いが弱くなるため、どうしても蛇口を強くひねってしまいがちですが、使い方次第では50%以上の節水効果があるとのこと。

食器などの洗浄では、つけ置き洗いをすることによってより効果的な節約になります。

ゆで汁やとぎ汁を洗剤代わりにする

うどんやパスタのゆで汁はもちろん、お米のとぎ汁は洗剤代わりに利用することができます。

おばあちゃんの豆知識にはなりますが、お米のとぎ汁には汚れを落とす作用があり、うどんやパスタのゆで汁にはデンプンやグルテンが溶け出しているため、食器から汚れを引き離す作用があります。

なので、このようなおばあちゃんの豆知識を利用するだけで、洗い物に使用する水の量を減らすだけでなく、無駄な洗剤を使わなくて済むため節約につながるでしょう。

まとめ

今回は飲食店の電気代について書いていきましたが、普段から利用しているお店がこんなに電気代が高いなんて考えもしない人がほとんどです。

このブログを読んだあとに、街中の飲食店を見たときに「あのお店は節約しているな」と思ったり「このお店は電気代高そう…」なんて思いながら食事すると、いつもより新鮮な気分になるでしょう。

水道代の節約方法に関しては、ご自宅でも簡単にできるのでぜひご活用ください。