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電気と水の関係

2022.10.02

よく濡れた手で機械を触ってはいけないと言われていますが、なんで駄目なのかわかりますか?
大体皆さんが声を揃えて言うのが、「水は電気を通すから」と言うでしょう。

よくアニメや漫画でも、水に濡れた身体に電気が通ると感電してしまう描写がとても多いです。

しかし、なんで水は電気を通してしまうのかわからない人の方が多いと思います。

今回のブログでは電気と水の関係について書いていこうと思います。

水は電気を通さない

いきなり何を言っているんだ?と思う方もいますが、実は水はほとんど電気を通しません。

細かく言うと、「純粋な水」や「アルコール」、「砂糖水」はほとんど電気を通しません。

後ほど詳しく書きますが、どんな水だと電気が通るのかというと、水の中に「何か」が混ざってる水は電気は通ります。

どんな水が電気を通すのか

逆にどんな水が電気を通すの?
と思う方もいますが、答えは「どの水なのか」です。

基本的に、水の中に電解質というものが溶けていれば電気は流れます。

水の中に電気を流すには、水の中にある電子が移動しなければいけませんが、水の中の電子を移動させるには水の中に電解質が溶けている必要があります。

いつも皆さんが利用している水道水には、ミネラル分や不純物がたくさん入っています。

水の中のミネラルはイオン化しているのがほとんどなので、電荷をもっているのですが、この電荷をもったイオンは水の中を自由に動けるため、電子を運ぶことができます。

電子を運ぶことができるということは、電気を流すことが可能になるんですね。

私達の周りにある水の中には、イオンや不純物が混じっているため、一般的に水は電気を通すイメージが生まれたというわけです。

この電解質が溶けている水を電解水と呼びます

ちなみに、二酸化炭素も純粋な水に混ざると電解水になります。

電解水というのは?

電解質とは、水に溶かしたときに完全に電離する物質のことを指します。

ここからは科学の話になるのですが、例えば水酸化ナトリウムの化学式はNaOH。

この水酸化ナトリウムは水に溶かすことによって、ナトリウムイオンと水酸化物イオンに電離します。

電離したことによって水酸化ナトリウムは電解質と呼ぶのです。

電解水の種類

電解水には色々な種類があるのですが、私達が使う用途だけでみると二種類に大別することができます。

ここではその二種類について書いていこうと思います。

衛生管理に用いられる電解水

酸性電解水には高い抗菌・抗ウイルス活性を持つため、医療の現場はもちろん、調理や食品加工、農業など様々なところで活用されています。

酸性電解水は「強酸性電解水」「微酸性電解水」「弱酸性電解水」のことを指しますが、施設の殺菌洗浄や器具、皮膚への影響が少ないため直接肌にも使用することが可能です。

よく飲食店等で「次亜塩素酸水」の名称を見たことありませんか?

実はこの「次亜塩素酸水」は食品添加物にも指定されていて、酸性電解水で殺菌する前処理に用いるほかに、単独でも調理場やオフィスなどの清掃に活用できます。

飲用される電解水

衛生管理に使う電解水の他に、飲用に使われる電解水もあります。

それは「アルカリイオン水」。

アルカリイオン水は水道水を電気分解することによって、陰極側に生成される水ですが、pH9〜10の弱アルカリ性を示します。

また、電気分解により水素が発生するため、「電解水素水」「電解還元水」などとも呼ばれています。

電解水は身体に必要

電解水は私達の身体にとても大事な水です。

理由は身体は電気信号で動くため、電気信号が速く伝わるほど、体のパフォーマンスが上がります。

私達の体は60%が水分で、その水の中に電解質が入っているから体を動かすことが可能なのです。

この電解質が汗などで出て行くことによって、だんだんと身体が重くなったりしませんか?
身体が重くなったり、動きが悪くなってしまうためアクエリアスやポカリなどスポーツ飲料や塩分を身体に取り入れる必要があるんです。

アルカリイオン水は身体に良い

アルカリイオン水は先述しましたが、pH9〜10の弱アルカリ性で作られています。

飲用できる電解水ですが、「慢性下痢」「消化不良」「胃腸内異常発酵」「制酸」「胃酸過多」「便秘」といった胃腸症状改善の可能性があるということです。

アルカリイオン水でお茶を沸かすと味が美味しくなるという話も聞きますが、アルカリイオン水はミネラルがとても豊富なおかげかもしれませんね。

豆知識にはなりますが、人間の体の水は弱アルカリ性なので酸性の部分が多くなってしまうと血液がドロドロになってしまい、様々な病気にかかりやすくなるとされています。
ビールや焼き肉、コーヒーといった生活の中で摂取する食品には酸性食品が多いので、食事管理もできる限り考えないと不健康になってしまいます。

電解水は機械の天敵

電解水は人間の身体に必要ですが、機械にとってはどうでしょう。

機械に水が流れてしまうと壊れたり感電したりしますが、これも電解水のせいなんです。

電気を使った機械は流れるべきところに適切に電気を流して、流れてはいけないところは絶縁されていなければいけません。

電子機器に水がついてしまうと、電子回路の流れては行けないところに電流が流れてしまい、まともな動作ができなくなります。

わかりやすく説明すると、電池などのバッテリーの+と-が直接つながってしまうと、電気が流れすぎてしまい、バッテリーが故障してしまいます。

あとは、水により電子回路が腐食してしまい正常に機能しなくなってしまうため、水は機械の永遠の天敵なのです。

感電に細心の注意を

身体の中には電気が流れていると言っても、電気が流れすぎるのはよくありません。

たとえば、電化製品が漏電した場合、100mAの電流に感電した場合一瞬で死に至ります。

「じゃあ、少ない電気なら大丈夫なの?」と思う方もいますが、20mAの電流を受けた場合でも、感電した時間が長いと死亡してしまう例があります。

まとめ

今回のブログでは電気と水の関係について書きましたが、必ずしも水は電気を通すわけではありません。

色々なものが混ざったことによって、水は電気を通すことができるんですね。

そんな電気が通る水も、人間の身体にとって良いことがあったり、毒になることもあります。

電気の扱いには気をつけるようにしてください。