電気の種類ってあるの?
2024.03.17
タイトルだけを見て「電気に種類なんてないでしょ」と思われる方も少ないと思いますが、実は電気にも種類があるのを皆さんご存知でしょうか?
今回のブログでは基礎を振り返るとともに、電気の種類について書いていきましょう。
電気の種類とは
テレビやエアコン、時計などの電化製品を使う時は、コンセントから直接電気をとる場合と電池を利用する二つのパターンがありますよね。
実はコンセントから直接電気を取るのと、電池から電気をとる場合では電気の種類が違います。
コンセントから取る電気は「交流」と呼び、電池から取る電気は「直流」と呼ぶのですが、この交流と直流はどちらも違う特徴があります。
交流と直流
ここでは先述した「交流」と「直流」の特徴の違いを書いていきましょう。
電池から取る電気は「直流」と説明しましたが、この「直流」は電流自体が真っ直ぐに流れます。
逆にコンセントから取る電気である「交流」は電気の向きが変わったり、波のように大小変動します。
「交流」の変動は規則正しく動いているのですが、この一秒間に波のように動く変動を「周波数」と呼びます。
この「周波数」は「Hz(ヘルツ)」と言う単位で表すのですが、この「Hz(ヘルツ)」は一秒間におこる波の回数によって変わります(1秒間に50回波が繰り返されたら50Hzになります)。
ここで覚えていて欲しいのですが、日本の電力会社から流れている「交流」には「50Hz」と「60Hz」の2種類の周波数が存在しており、東日本が50Hz、西日本が60Hzとなっているのです。
50Hzと60Hzの違いについて
交流と直流の違いについて書いていきましたが、「50Hz」と「60Hz」の電気は何が違うのでしょうか。
基本的に、周波数自体は電気であることに変わりはありませんが、電化製品側が周波数を基準に作られているものもあります。
それならばなぜ日本には2種類の周波数があるのか、なぜ統一しないのか気になりますよね。
きっかけは元々、明治時代頃に海外から発電機を輸入する際に、東京と大阪の発電所が違う種類の発電機を導入したことです。
その際に、東京はドイツから50Hzの周波数の発電機、大阪はアメリカから60Hzの周波数の発電機を取り入れたのです。
後々に、周波数を統一しようという試みはあったらしいのですが、結局何も変わらずに関東が50Hz、関西が60Hzという周波数になっています。
周波数統一を断念した理由として、改修費用が莫大な金額にしまうこと理由の一つ。
そして改修期間中では電気の安定供給ができなくなるだけでなく、工場の設備を取り替える必要があるので周波数統一を断念したとのこと。
関東から関西(その逆も然り)に引っ越す際には事前に電力供給会社に確認した方が良いかもしれませんね。
50hzと60hzの周波数を間違えて使うとどうなる?
それでは「50Hz」と「60Hz」の周波数を間違えて使うとどうなるでしょうか?
ここで関係してくるのが、電化製品。
基準の周波数が決められている家電を使用してしまうと過度に動いてしまい、火災の原因になったり、モーターの回転数が変動し低下してしまう可能性があります。
また、場合によってはすぐに故障してしまう可能性も。
ここでは周波数に関係なく使用できる電化製品の代表するものを書いていきましょう。
周波数に関係のないもの
- 電気ストーブ
- 電気こたつ
- 電気ポット
- アイロン
- ホットプレート
- 電気毛布 等
- 周波数に関係があるもの
- 洗濯機や乾燥機
- 冷蔵庫
- 電子レンジ
- 蛍光灯
特に電子レンジや蛍光灯は必ず確認するようにしましょう。
製造年月日が古いものは50Hzもしくは60Hz専用のものが多いので注意が必要です。
掃除機や扇風機、ドライヤー等は昔に作られたものでも使用することは可能ですが、多少性能が落ちる可能性があります。
しかし、近年販売された電化製品であれば50Hz・60Hzのどちらでも使用可能なものも増えてきました。
なので、基本的に動作不良を起こすものは多くありませんが、電化製品を新しく購入した場合は取扱説明書を必ず読むようにしましょう。
「50Hz」専用の器具を「60Hz」で使用したらどうなる?
もしも異なる周波数で製品を使用してしまったらどうなるでしょうか。
モーターを利用するものであれば、高速回転をしてしまい、製品自体が耐えられなくなります。
そのため間違えて使用すると、故障や火災に繋がります。
50Hz地域で60Hzの器具を使用した場合…
- ランプなど安定期の寿命が短くなる
- 安定期の温度上昇が高くなり燃損する可能性がある
- 60Hz地域で50Hzの器具を使用した場合
- 電気であれば暗くなる
- 安定までの時間が長くなる
- 寿命が短くなる
- チラツキが発生することがある
変圧器を使えばどこでも使える?
トランス(変圧器)があれば、周波数(Hz)の違う地域で使用可能かについて書いていきましょう。
結論から言うと、「60Hz仕様品の変圧器を50Hzで使用できるのか」と言う問いであれば、周波数が50Hzのトランス(変圧器)は60Hzの地域で使用可能で、その逆(60Hzのトランス(変圧器)は50Hzの地域)では使用することができません。
なので、トランス(変圧器)自体の種類を変えれば問題はありません。
トランス(変圧器)を設置する場所の使用周波数に合ったトランス(変圧器)を選ぶ必要があります。
電気の周波数を気にしなければいけない時
周波数を間違えて使用する際の危険性は先述しましたが、普段何も考えず使っているものに関しては問題はありません。
それでは、どの場合に気をつけなければいけないのかをここでは書いていきます。
引っ越しの時
東日本から西日本への引越しが決まった際に消えつけて欲しいのが周波数。
周波数が合わない場所に引っ越した場合、持ち込んだ電化製品が使えなかったり、故障の原因になる可能性があります。
今度引っ越す予定がある方はしっかりと事前に調べておいてください。
ネットオークションやリサイクルショップで電化製品を購入した場合
ネットショッピングやリサイクルショップなどで中古の家電を安く購入する方も現在かなり増えております。
その中で製品年数が古いものを購入する際には、周波数が影響するかどうかチェックした上で購入を決めましょう。
まとめ
日本は周波数2種類あり、地域によって異なります。
それに伴い関東から関西へ引越し、または逆のパターンで引越しする場合は必ず周波数の確認をした方が良いでしょう。
異なる周波数を使うと壊れる可能性があります。
無理に使わず新しく購入するなどしましょう。