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電気柵はとても便利なセキュリティシステム!?

2023.10.04

おそらく、皆さんはあまり聞き馴染みのない単語かもしれませんが、電気柵という言葉を聞いたことがありますか?

近年、農場や家畜の保護はもちろん、更には個人の防犯対策としても電気柵が広く普及しております。

今回は電気柵についてのブログを書いていきましょう。

電気柵とは?

電気柵というのは、ワイヤーに電気を流し触れた動物にショックを与えることで、家畜の逃亡や他の動物からの危害から守るための心理柵です。
触れた動物に電気ショックを与え、心理的に近寄らせないようにするものです。

獣に対して効果があり、人間が触る分には少しビリッとするくらいですので、皆さんがイメージするほどの傷害はありません。

電気柵の仕組み

電気柵と聞いてもどんな仕組みで電気が流れているのかわからない方も少なくありません。

電気柵の仕組みは、特殊なプラスチックや金属製の柵やワイヤーを使用して、その中に低電圧の電気パルスを流します。

この低電圧の電気パルスに触れると、痛みというよりは不快な感覚を引き起こすくらいの電圧なので、致命傷レベルのものではありません。
ただ、動物が触れると多少の痛みでも恐怖を覚え、学習や記憶し電気柵に近づかなくなるという仕組みです。

ただ、高電圧の電気柵も存在します。

高電圧の電気柵は通常のものと比べかなりの刺激があるため、人間が触れても痛みはあります。

電気柵のメリット・デメリット

電気柵にもメリットとデメリットがあります。
ここでは、メリットとデメリットについて書いていきましょう。

メリット

まずはメリットからの説明ですが、一番の特徴として挙げられるのが動物の侵入や場合によっては泥棒の侵入を防ぐことができます。

家畜がいるご家庭では、食害から守るためのメリットでもあります。
また、電気柵の設置は他のセキュリティ対策として比較的低コストでの使用が可能。

高電圧の電気柵じゃない限り、動物にとっても人道的な選択肢としても利用されます。

デメリット

電気柵にもデメリットは存在します。

まずは「事故のリスク」が存在します。
電気柵に触れるだけではそこまでの致命傷にはなりませんが、あくまで「大人」が触れた場合になります。

お子様やお年寄り、ペットが誤って触れた場合はかなり危険。
電気柵の電圧にもよりますが、場合によっては命の危険もあるため、適切な安全策を用意しておかなければいけません。

また、電気柵は電気供給に依存しているため、停電時などの状況下では機能しなくなります。
さらに、電気柵の損傷や電気回路の故障が発生することに備え、定期的な点検と保守が必要になります。

電気柵は効果的なセキュリティ対策ですが、慎重な設置と管理が重要です。

利用する際にはメリットとデメリットをしっかりと考慮し、安全性と法的コンプライアンスを確保することが重要です。

電気柵は法律上大丈夫なの?

電気柵にも使い方を誤れば法律違反になります。

そのため、電気柵は法律的に「屋外において、裸電線を固定して施設した柵であり、その裸電線に充電して使用するもの」と定義されています。

使用できるケースも複数あり、「牧場などにおいて、家畜の脱出を防止するために施設する場合」であったり「農地や牧場などにおいて、野獣の侵入を防ぐ場合」、「関電や火災の恐れのない施設に使用」とルールがあります。

あくまで、害獣対策に基づいて設置するものになりますので、人間に対しての設置はダメですし、感電や火災の危険性がある場所での利用も論外です。

まず、通常の商用電源であるAC100ボルトまたは200ボルトを直接電気柵に使うのは禁止。

上記のような電源を使う場合やACアダプターなどを使う場合には、電源に漏電遮断器を接続する義務が法令で決められています。

さらに、電気柵を製造したメーカーがPSEマークを表示していなければ使ってはいけません。
そもそも、メーカー側が表示しなければいけない義務があるため、こちらには関係ないように思えますが、使用者も購入する際は気をつけなければいけないため、確認の徹底を行いましょう。

また、電気柵には周囲が気づくように危険であることや電気柵の存在がわかるよう明記した看板や掲示板などを設置しなければいけません。

どんなにサイズが小さいものでも、上記を守れなければ使用することはできないので、適当な理由で購入するのはお勧めできません。

高圧電気柵には要注意!

電気柵は普通に利用する限り人に害はありませんが、たまに感電死してしまう事故も起きます。

その理由として挙げられるのが、「電気柵の安全対策不備」による事故です。

電気柵もしっかりと保守点検などをしていれば問題ありませんが、電気柵が壊れてしまって水辺に電気が流れてそのまま人の命を奪ってしまう事故も多々あります。

そのため、電気柵の利用を考えている人は定期的な保守点検をする義務があります。
何もせずに放っておくと、経年劣化などでどんな事故が起きてしまうかわからないため、しっかりとした管理体制をひきましょう。

電気の危険性


電気柵について書きましたが、電気には人の命を奪ってしまう危険性があります。

電流は体を通過すると熱を発生し、火傷や組織の破壊を引き起こします。
火傷は皮膚が熱くなるイメージですが、感電してしまうと重度の火傷を負ってしまい、内部組織にも影響があります。

火傷以外でも、筋肉が激しく収縮し心臓が停止してしまうこともあります。

場合によっては脳に影響があって、痙攣や意識の消失も起こりその他の異常が起きてしまうでしょう。

そのため、電気柵の管理ミスにより死亡事故まで繋がってしまうケースもあります。

まとめ

電気柵というものは、農場や家畜の保護観点から見たら非常に効果的なセキュリティシステムです。
しかし、あくまで適切な設置と管理を行うことが前提で、しっかりとした管理体制が必要です。
管理を疎かにしてしまうと、せっかくのセキュリティシステムが人を脅威に晒してしまうものへ変貌してしまいます。
使用する際には法的規制や人道的な配慮をしっかりと行い、利用することが重要になるため、皆さんも気をつけるようにしましょう。