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電気集塵機は画期的な道具?

2024.07.01

皆さんこんにちは。

あまり聞いたことがない人が多いとは思いますが、電気集塵機というものをご存知でしょうか?
一般的にもあまり知られていないこともありますが、今回は電気集塵機について書いていきましょう。

電気集塵機とは

電気集塵機(Electrostatic Precipitator、ESP)は、空気中の微粒子を効果的に除去するための装置です。
産業プラント、発電所、セメント工場、製鉄所などの煙突排出ガスに含まれる粉塵やスモッグ成分を捕捉し、排出される空気の清浄化に寄与しています。

ESPは、静電気の力を利用して微粒子を捕集する技術に基づいていて、これにより、非常に高い効率で微細な粒子を捕集することが可能です。

電気集塵機の仕組み

電気集塵機の基本原理は、コロナ放電によって生成された電子が粒子に電荷を付与し、その後、帯電した粒子が電極に引き寄せられて捕集されるというものです。

煙突から排出されるガスが集塵機に入ると、まず一次電極(放電電極)でコロナ放電が発生し、電子が放出されます。
この電子がガス中の粒子に付着し、粒子に負電荷が付与されます。

帯電した粒子は、正極(集塵電極)に向かって移動し、この正極は板状またはチューブ状の電極で構成され、そこに粒子が集まります。

粒子が集塵電極に到達すると、電極表面に付着します。
付着した粒子は、定期的に電極を振動させること(ラッピング)で除去され、収集容器に落ちます。

電気集塵機のメリット

電気集塵機には数々のメリットがあります。
驚くべきはその捕集能力。
非常に微細な粒子(1ミクロン以下)まで捕集可能で、その効率は99%以上に達することが多いです。
他のフィルターに比べてもエネルギー消費が低いのも特徴の一つで、特に大規模な産業施設では、経済的な運用が可能です。

また耐久性が高く、長期間使用可能です。
適切なメンテナンスを行えば、数十年間使用することができます。

他にも様々な産業分野で利用可能なこともメリットの一つです。

発電所、製鉄所、セメント工場、製薬工場など、多岐にわたる分野で利用されています。

電気集塵機のデメリット

電気集塵機は高効率な分、初期導入コストが高いことが挙げられます。
初期導入コストは高いのですが、長期的に使用することを考えるとランニングコストは低いため、どちらが良いのかは皆さんのお財布の中身と相談になりますね。

また、デメリットの一つとして定期的なメンテナンスが必要です。
特に、電極の清掃やラッピング機構の保守が重要なので、めんどくさがりの方にはあまりおすすめしません。

他にもガスの温度や湿度、化学組成によって集塵効率が影響を受けることがあります。
特定の条件下では、集塵効率が低下する場合があるので要注意。

電気集塵機の種類

電気集塵機には大きく二つの種類があります。
ここでは電気集塵機の種類を書いていきましょう。

・乾式電気集塵機(Dry ESP)

乾式電気集塵機は乾燥したガスを処理するための集塵機で、主に発電所やセメント工場で使用されます。
高温のガスを処理することができ、捕集した粉塵は乾燥した状態で収集されます。

・湿式電気集塵機(Wet ESP)

温式電気集塵機は湿ったガスや水蒸気を含むガスを処理するための集塵機です。
ガスの冷却や湿度調整が可能で、酸性ガスや水溶性の有害物質の除去にも効果的です。

電気集塵機はどこで使われる?

電気集塵機は、以下のような産業分野で広く利用されています。

・発電所

石炭や重油を燃料とする火力発電所では、燃焼ガス中の微粒子を除去するために電気集塵機が利用されています。これにより、大気汚染を防止し、環境への負荷を軽減します。

・セメント工場

セメント製造過程では、多量の粉塵が発生します。
電気集塵機はこれらの粉塵を効率的に捕集し、工場内外の環境を保護する目的で使用されます。

・製鉄所

製鉄所での仕事では、高温のガス中に微細な粉塵が含まれます。
電気集塵機はこれらの粉塵を除去し、労働環境の改善と周囲環境の保護をしています。

・製薬工場

医薬品の製造過程でも、微細な粉塵が発生することがあります。
電気集塵機はこれらの粉塵を捕集し、製品の品質管理と作業環境の保護を実現します。

電気集塵機の電気代について

電気集塵機は、産業排出ガス中の微粒子を効果的に除去するための機械です。

その利点として高い捕集効率と低エネルギー消費が挙げられますが、実際の運用における電気代も重要な要素となります。

電気集塵機の1日あたりの電気代は、使用する集塵機の消費電力、稼働時間、電気料金によって異なるのですが、ここでは簡単に電気代を計算していきましょう。

消費電力

集塵機の消費電力は、製品によって大きく異なります。
一般的には、家庭用で500W〜1,000W、業務用で1,000W〜数kW程度となっているため、使用状況によっても変動します。

そもそも消費電力は、集塵機の本体に記載されているので、皆さんが購入する際に見てみるのも良いでしょう。

稼働時間

電気集塵機の稼働時間は、使用状況によって異なります。
例えば、工場で24時間稼働している場合と、家庭で1日1時間使用している場合では、稼働時間が大きく異なりますので、電気代もかなり変わります。

電気料金

次は皆さんが1番気になっている電気料金について書いていきましょう。
電気料金は、そもそも電力会社や契約プランによって異なるのですが、一般的には、1kWhあたり15円〜25円程度です。

例えば、家庭用集塵機(消費電力500W)を1日1時間使用した場合の電気代を試算した例はこちらになります。

消費電力:500W
稼働時間:1時間
電気料金:1kWhあたり20円
電気代 = 消費電力 × 稼働時間 × 電気料金
= 500W × 1時間 × 20円/kWh
= 10円

このように計算した場合、高く感じるか低く感じるかは人それぞれでしょう。

電気集塵機を使うにしろ使わないにしろ、できる限り電気代は安く抑えたいですよね。

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まとめ

電気集塵機は、環境保護と効率的な運用のために重要な装置ですが、その電力消費と電気代も重要な考慮事項です。
消費電力は、処理するガスの特性や装置の設計、運用条件によって大きく変動します。

電気代を抑えるためには、適切な電圧設定、定期的なメンテナンス、高効率な電源装置の導入、そしてエネルギーの再利用などの対策が有効です。
これらの対策を通じて、経済的かつ環境に優しい運用が可能となり、生活も豊かになります。