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雷ってどんな現象?なんで自然に電気が作られるの?

2021.04.14

皆さん、一度は目にしたことがあるであろう雷。
私はなんで雷が自然に作られるのかが不思議でなりませんでした。

ですので、今回はその雷について追及していきたいと思います!

雷とは?

雷とは、巨大な静電気です。
原子が偏ると、それを均一にしようとするため、放電する、あれです。

では、そもそもなんで偏りが起こるのでしょうか?
雲(雷を起こす雲は積乱雲※以下積乱雲)は発達すると雲の中で氷の粒がぶつかり合い、静電気を起こします。
積乱雲の上層と下層では原子が違い、その違いにより、上層には陽子、下層には電子が偏るようになります。=帯電

この偏りを元に戻そうとして発生するのが静電気(今回の場合は雷)です。

雷の温度は約3万℃と言われ、その放電量は数万~数十万アンペア、電圧は1億~10億ボルトと言われているほどです。

これが自然界で起こるんですからすごいですよね

雷の色の差って?

雷によって色が違うな、と感じたことはありませんか?

この差は温度やアンペア、ボルトで変わるのではなく、雷が落ちた場所、どこから見たかにより変わってきます。

そもそも光にはいろんな色があり、自分の目まで届く前に遮られたりして白やオレンジに見える。というのはもう皆さんご存知かと思いますが、雷でも同様のことが起きています。

では、なぜ普段は見れない紫や青などの色が見えるのでしょうか?

紫色に見えるケース

紫色に見えるケースは空気中で放電すると激しい光を伴い、赤色の光や、紫色の光が強く見えるため、そのような色になります

青色に見えるケース

青色に見えるケースは雷が比較的に近い距離にある場合です。
青色の光も強い光ではありますが、その光はすぐに散り散りになってしまうので、近い距離でないと見れません。

太陽なんかが分かりやすいと思います。太陽は何色もの光を放っていますが、かなり遠くにありますので、赤色に見えると思います。このような現象が雷でも起きているのです。

雷の種類について

さて、ここまでは雷の作られ方や雷の見え方についてお話したかと思うのですが、ここからは雷の種類についてお話していきます。

みなさんが普段見ているだろう雷は雲から地上への落雷だと思うのですが、実は雷には種類があります。

といっても、電子の偏りによる放電現象には変わりはないのですが、ちょっと珍しい放電現象がたくさんありますので、お話させていただきますね

熱雷(ねつらい)

夏に起こる夕立。太陽の強い日差しにより、地面が暖められ、上昇気流が発生し、積乱雲となります。
この積乱雲により発生した雷を熱雷と呼びます

界雷(かいらい)

界雷とは季節の境目で発生します。
温暖な気団と寒冷な気団が接すると寒冷前線、温暖前線が生まれ、その付近で雷雲が形成され、発生します。

渦雷(うずらい)

発達した低気圧や台風付近で周囲から吹き込む気流により、上昇気流が通常より盛んになると発生します。
気温が高くなると勢いが増し、移動速度も速いので広範囲に影響を及ぼします。

火山雷(かざんらい)

火山の激しい爆発から生じる上昇気流によって摩擦電気が生じ、それが放電することにより発生します。

冬季雷(とうきらい)

雷の多くは夏に発生するものですが、冬でももちろん発生します。
特に、日本海沿岸の地域にみられることが多いです。
また、この冬季雷ですが、上から下への雷ではなく、下から上への雷が多いんです。
そして、寒気と暖流との相互作用で発生するので予測も難しいと言われています。

超高層雷放電(ちょうこうそうかみなりほうでん)

何かの技みたいな名前ですね。
通常の雷は高度約10kmまでの高さで発生しますが、それより高い上空で発生する雷をこの超高層雷放電と呼びます。

その規模なんと高い所で800km近くまで上るとか……
幅も大きい雷で40km~80kmの大きさがあるらしいです。

また、初めて観測されてから20年も経っていないらしく、謎が残る雷だそうです。

ブルージェット

ブルージェットは高度40km付近の上空で見られる現象でその名の通り、青色で上向きの雷です。\カッコイイ/

ブルースターター

ブルージェット発生直前に起こる上向きの青い閃光です。
高度20km程のところで発生します。

巨大ジェット

高度20~80km程度のところで発生する上向に広がる超巨大な雷です。
青から赤に変わっていきます。発光時間は0.5秒程度です。

スプライト(レッドスプライト)

スプライトは高度50~80kmのところで発生する上向きの赤い雷です。
それも、1本や2本ではなく、複数の雷が同時に発生するので神秘的です。

ただし、発光時間がミリ秒単位ですので、見ることは困難かと思われます。

エルブス

上空80km~100kmのところに発生する超巨大なドーナツ型の雷です。
発光時間は1ミリ秒程度ですので、肉眼で認識することはできません。

そのエルブス、大きいものだと直径にして300kmぐらいのものが観測されているようです。

ちなみに、マリアナ海溝が水面から約10kmの深さですので、海の底より何十倍も大きいと考えると怖さがありますね

球電(きゅうでん)

別名:ボール・ライトニング現象

これは、雷とは違ったものですが、ご紹介します。
球電とは、帯電して発光する球体が大気中を浮遊する現象を言います。また、発光した浮遊物自体を指します。

大きさは10cm~30cm程。大きいものだと1mに達するものもあるそうです。

色は白や青、赤のような色があります。

この球電は金属製の物体に引き寄せられるそうです。
また、養豚場にも現れ、豚170体が即死してしまった事件もあるようです。

以上、珍しい雷編でした。

こういった雷は初めて撮影できた時期が最近のものが多く、解明まで至っていないのが現状です。
最後に紹介した球電も迷信や見間違いと言われてしまう事が多かったらしく、これについては雷雨の時に発生しやすい。雷雨じゃなくても20~30km程度離れていたら発生する可能性がある。ぐらいの事実しか分かっていないようです。