新たな持ち家での暮らしは楽しみで仕方ないけれど、その前の引越し作業には悩みがいっぱい……。荷造りは大変な作業なので、できる限り手間を省きたいものですね。衣装ケースに入っている荷物をわざわざ段ボールに詰め替えるのも面倒なので、「このまま運んでくれないかな？」と考える方も多いのではないでしょうか。
そこで今回は、引越しの際に衣装ケースの中身をそのままにしておいても良いのかについて解説します。
目次
引越し時に衣装ケースはそのまま運んでもらえるのが一般的
引越し業者に荷物の搬出入を依頼した場合、一般的には衣装ケースに洋服や下着、タオルなどを入れたままでも運んでもらえます。
ただし、引越し業者によって荷物の取り扱いルールが異なるので、契約時に衣装ケース内の荷物はそのままでも良いかを確認するようにしましょう。
引越し時に衣装ケースに入れておいていいもの
衣装ケースに荷物を入れたまま運ぶのはOKでも、中身に制限がある場合があります。以下のようなアイテムであれば、入れたままでも問題ないとされることが多いでしょう。
・洋服
・下着
・タオル
・小物類 など
基本的に衣装ケースに入れたままでも大丈夫なのは、洋服などの軽量で壊れる心配がほぼないものです。小物類も軽量で壊れにくいものであれば、そのままで良いとされるでしょう。
ただし、小物類は輸送時に衣装ケースの中で動いて、傷や破損などのトラブルが起こるリスクがあります。緩衝材で包んだり、すき間に新聞紙やタオルなどを詰め込んで動かないようにしたりしましょう。
引越し時に衣装ケースを運んでもらう際の注意点
引越しで衣装ケースに荷物を入れたまま運んでもらう場合に、注意したいことがいくつかあります。より安全に、かつスムーズに運搬してもらうために、事前にやっておきたい下準備について把握しておきましょう。
衣装ケースのキャスターは外しておく
衣装ケースにキャスターが付いている場合は、荷物の搬出前に外しておきましょう。キャスターをそのままにしていると、運搬中にトラックの中で衣装ケースが動き、破損したり中身が飛び出したりするリスクがあるためです。
引越し当日に外していると荷物の搬出作業が遅れるので、前もって済ませておきましょう。外したキャスターは1か所にまとめておくか、袋に入れて衣装ケースの中にしまっておくと紛失を防げます。
どうしてもキャスターが外れない場合、衣装ケースを逆さまにしたり、袋に入れたりして対応してくれる場合もあるので、引越し業者に確認しましょう。
ふたや引き出しは固定しておく
運搬中に衣装ケースのフタや引き出しが開かないようにすることも大切です。養生テープで止めたり、紐を巻いて固定したりしましょう。
ガムテープは粘着力が強くキレイに剥がせないことがあるので、なるべく使わないことをおすすめします。
柔らかいものだけを入れる
衣装ケースの中に角があるものや鋭利なものなどを一緒に入れると、洋服やタオルが傷む場合があります。
衣装ケースの中には柔らかいもの以外は入れないようにしましょう。
大切な衣類は別途梱包する
デリケートな衣類や高価な衣類、お気に入りの衣類などは衣装ケースに入れたままにせず、分けて梱包しましょう。
特に生地の傷みやシワに注意が必要なスーツや着物は、丁寧に梱包することが重要です。
スーツはハンガーにかけたまま運べるハンガーボックスを、着物は和装用段ボールを使うと良いでしょう。
また、高級な衣類や小物は盗難防止のために、透明な衣装ケースに入れるのは避けて、外から見えないようにしておくと安心です。
本、割れ物、液体などは入れない
衣装ケースをそのまま運ぶ場合は、本や割れ物、液体などを入れないようにしましょう。本は重量があるので、衣装ケースが歪むリスクがあります。
また、食器やグラス、CDなどの割れ物を入れると衣装ケースの中で割れてしまう可能性があるので、丁寧に緩衝材で包んで段ボールにしまいましょう。
スキンケア用品や調味料、洗剤などの液体も、衣装ケースに入れたままでは液漏れしてしまうおそれがあります。それぞれキャップをテープなどで固定して、万が一中身が漏れても他の荷物を汚さないように、ビニール袋やジッパー付きの袋などに入れて密閉しましょう。
【補足】衣装ケースのタイプ別の運び方
衣装ケースのタイプによって運び方が異なる場合があります。ここでは、衣装ケースのタイプ別の運び方とやっておきたいことを紹介しますので、参考にしてみてください。
プラスチック製の衣装ケースの場合
透明なプラスチック製の衣装ケースは、中に何が入っているのかが見えてしまいます。下着など、他人に見られたくないものは目隠しし、高価なものは入れないようにしましょう。
衣装ケース全体を布や緩衝材で包めば、目隠しとフタ・引き出しの固定が同時にできて便利です。
木製の衣装ケースの場合
木製の衣装ケースはケース自体に重量があるので、中身を出すように依頼される場合があります。
特にサイズが大きいと、そのまま運んでもらえない可能性が高いので、木製ケースの取り扱いについては引越し業者に確認しましょう。
布製の衣装ケースの場合
布製の衣装ケースは軽量で、中身が入っていても重たくなりにくいので、荷物を入れたまま運搬してもらえるでしょう。
ただし、プラスチック製や木製の衣装ケースよりも耐久性が低く、運搬中に形が崩れる場合があります。汚れも付きやすいので、可能ならケースごと段ボールに入れたほうが良いでしょう。
紙製の衣装ケースの場合
紙製の衣装ケースも軽量なので、荷物を入れたまま持って行ってもらえるはずです。ただし、布製よりもさらに耐久性が低いので、やはり可能ならケースごと段ボールに入れることをおすすめします。
また、フタや引き出しを固定するのにテープを使うと剥がすのが大変なので、紐でくくるようにしましょう。
衣装ケースに入れない衣類の梱包方法
衣装ケースに入れず、タンスやクローゼットで保管している衣類や小物を、どう梱包したら良いのかと悩む方もいるかもしれません。そこで、衣装ケース以外で保管している衣類や小物の梱包方法を紹介します。
こちらの記事もご覧ください。
「引越しの荷造りのコツとは？手順や必要なものも紹介」
タンスの中の衣類
タンスやチェストで保管している衣類は、シワにならないようにキレイにたたみ、段ボールに入れるのが基本です。
ただし、タンスやチェストの種類やサイズ、重量によっては、中身を出さずにそのまま運んでもらえるケースもあります。引越し業者に荷物を入れたままでも運べるかどうかを確認してみましょう。
ハンガーラックにかけている衣類
ハンガーにかけてクローゼットやハンガーラックで保管している衣類は、ハンガーボックスに入れて運ぶのがおすすめです。ハンガーボックスは、衣類をハンガーにかけたまま運べるケースで、引越し業者から貸してもらえます。
衣類にシワが付きにくく、ただボックス内のポールにかけていくだけなので荷造りの時短ができるのがメリットです。
ただし、衣類を詰め込みすぎるとシワができやすくなります。また、サイズが大きいため、トラックの積載スペースを圧迫しやすい点にも注意が必要です。
洋服以外の衣類
バッグやネクタイ、帽子、アクセサリーなど、衣類以外のファッションアイテムは、それぞれ適切な梱包方法が異なります。
| アイテム | 梱包方法 |
|---|---|
| バッグ | ・型崩れ防止のために、中に古紙やタオルを詰める・持ち手を紙でまとめて動かないようにする・段ボールに入れ、バッグ同士が触れ合わないように間に緩衝材を挟む |
| ネクタイ・ベルト | ・くるくると丸め、ゴムや紐で固定する・ジッパー付きの袋などに入れる |
| 帽子 | ・型崩れ防止のために、頭を入れるところに古紙やタオルを詰める・1つずつビニール袋などに入れる・段ボールに入れ、中で動かないように緩衝材を詰める |
| 靴 | ・上下を互い違いにして靴底を合わせ、古紙やタオルなどで包む・段ボールに入れ、中で動かないように緩衝材を詰める※購入時の箱が残っている場合は、箱に入れてすき間に緩衝材を詰める |
| アクセサリー | ・ジュエリーボックスに収納する・ジュエリーボックス全体を緩衝材で包んで段ボールに入れる |
なお、バッグや靴など濡れると困るものは、段ボールに入れる前にビニール袋に入れて密閉するなど、防水対策をしておきましょう。
まとめ
引越しの際、衣装ケースは荷物を入れたままでも運んでもらえるのが一般的です。ただし、木製の重たい衣装ケースだったり、中に本や割れ物などが入っていたりすると、中身を出すように依頼されることがあります。
衣装ケースの種類と中身について引越し業者に伝え、荷物を入れたままでも運べるかどうかを確認しておきましょう。
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