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新築でも入居前に掃除は必要?場所別掃除方法と家づくりのポイントも

新築住宅はきれいに見えても、実は工事中のホコリや細かな汚れが残っていることが少なくありません。入居前に掃除をしておくことで、不具合の早期発見や汚れ防止、健康対策まで多くのメリットがあります。今回は、新築入居前に掃除をするべき理由や、場所ごとの掃除方法、さらに将来の掃除がラクになる家づくりの工夫について解説します。

新築入居前に掃除をしておくメリット

新築住宅は一見すると完璧に見えるかもしれませんが、実は入居前の掃除には重要な意味があります。ここでは、新築でも入居前に掃除をしたほうが良い理由とメリットについて解説します。

新築時の傷や不具合に早期に気づける

入居前の掃除は、住宅の品質をチェックする絶好の機会です。各所を丁寧に清拭することで、竣工立会い時に見落とした施工不良や不備を発見しやすくなります。

掃除をしながら壁や床、設備機器を細かく確認することで、小さなキズや設備の不具合、建具の不調などを早期に発見できます。これらの問題をハウスメーカーや工務店に報告すれば、アフターサービスとして迅速に対応してもらえることが多く、入居後のトラブルを未然に防げます。

汚れの予防対策がしやすい

新築入居前は家具や荷物がない状態のため、部屋の隅々まで効率的に掃除できる最適なタイミングです。この時期に行う掃除は、将来的な汚れやシミ、カビの予防対策として非常に効果的です。

何も置かれていない空間では、普段は手の届かない場所や家具の裏側なども容易にアクセスできます。また、この段階で防カビ剤の散布や保護フィルムの貼付などの予防措置を講じることで、長期間にわたって美しい状態を維持することが可能になります。

残っているホコリやチリ、雑菌などを取り除ける

新築住宅は外見上きれいに見えても、建築工事中の作業や多くの人の出入りによって、目に見えないホコリやチリ、雑菌などが蓄積している可能性があります。入居前の掃除により、これらの汚れを除去できます。

工事期間中に発生した細かな木くずや石膏ボードの粉、作業時に付着した汚れなどは、完成検査では見落とされがちです。また、入居までの間に窓を閉め切った状態が続くと、建材に含まれる接着剤や塗料などの化学物質が室内に充満する可能性もあります。入居前の掃除と十分な換気により、シックハウス症候群の予防にもつながり、家族の健康を守ることができます。

【場所別】新築入居前の掃除方法

新築入居前の掃除では、各場所の特性に応じた適切な清掃方法と、同時に設備の動作確認を行うことが重要です。ここでは、場所別の具体的な掃除方法と、不具合発見のためのチェックポイントについて詳しく解説します。

天井・壁

天井と壁の掃除は、シックハウス症候群予防の観点からも必須の作業です。作業前には必ず窓やドアを開けて十分な換気を行い、化学物質の放散を促しましょう。

掃除は必ず高いところから低いところへの順番で行います。天井の清拭にはフローリングワイパーなどの長い柄の道具を使用し、乾拭きまたは固く絞った雑巾での水拭きを行います。壁面も同様に上から下へ向かって拭き取り、建材の粉や作業時の汚れを除去します。クロスの継ぎ目や角部分は特に汚れが溜まりやすいため、入念にチェックしながら清拭することが大切です。

床面は一見きれいに見えても、意外にホコリや細かなゴミが蓄積しています。家具や家電を設置した後では清掃が困難になるため、入居前に掃除しておくと良いでしょう。

まず掃除機をかけて大きなゴミや細かなチリを除去し、その後雑巾で水拭きをします。フローリングの場合は、この段階でワックスがけを施すことで、傷や汚れから床を保護できます。天井や壁も同時に掃除する場合は、上から下への順番を守り、床の清掃は最後に行うようにしましょう。巾木の隅や扉の下など、見落としがちな箇所も念入りにチェックします。

食器棚や洗面台

造作の食器棚や洗面台の引き出し、収納部分は、竣工清掃では見落とされがちな箇所です。これらの内部には建築時の粉塵や汚れが残っている可能性が高いため、丁寧な清拭が必要です。

すべての引き出しや扉を開け、内部を雑巾で軽く拭き掃除します。特に可動棚がある場合は、棚板を一度外して清拭し、支持金具部分の汚れも除去しましょう。

ベランダや玄関

屋外に面するベランダや玄関は、工事中の粉塵や自然由来の汚れが蓄積しています。また、タイルの場合は、細かな砂やホコリが付着しています。まずほうきとちり取りで大まかなゴミを除去し、その後固く絞った雑巾で拭き掃除を行います。排水溝の詰まりがないかも同時にチェックし、必要に応じて清掃します。手すりや窓サッシの溝部分も忘れずに清拭しましょう。

害虫対策

入居前の害虫対策は、その後の快適な住環境を維持するために欠かせない作業です。家具やカーテンなどの荷物がない状態で実施することで、最大限の効果を得られます。

くん煙殺虫剤を使用して、潜んでいる害虫を駆除します。同時に、害虫の侵入経路となりうる箇所の対策も講じましょう。エアコンのドレンホースには専用のキャップやネットを取り付け、床下通気口なども適切に塞ぎます。くん煙剤使用後は30分から1時間程度窓を開けて十分に換気し、薬剤成分を室外に排出します。

キッチン

キッチンは住生活の中心となる場所のため、設備の動作確認と清掃を入念に行う必要があります。実際に水回りの設備を稼働させて、不具合がないかをチェックしながら清掃を進めます。

水道の蛇口から水とお湯が正常に出ることを確認し、排水管からの漏水がないかも点検します。給湯器の動作状況、レンジフードの稼働状態も実際に運転して確認します。すべてのチェックが完了したら、換気扇フィルターを設置し、シンクやカウンター部分の拭き掃除を行います。収納扉の内部や引き出しレールの動作確認も忘れずに実施しましょう。

トイレ

トイレは衛生面で特に重要な設備のため、動作確認と清掃をしっかり行います。すべての機能が正常に動作することを確認してから、細部の清掃に取りかかります。

便器の水の流れとウォッシュレット機能が問題なく稼働するかを確認し、トイレ用換気扇の動作状況もチェックします。収納棚の内部や床面、便器周辺に細かい汚れやホコリがないかを入念に点検し、発見した汚れは丁寧に除去します。給水管接続部からの水漏れがないかも重要な確認ポイントです。

お風呂

浴室は湿気が多い環境のため、カビや汚れの発生を未然に防ぐための対策が特に重要です。設備の動作確認と並行して、予防的な清掃と対策を実施します。

排水口とエプロン(バスタブのカバー)内部にカビや汚れがないかを確認し、発見した場合は除去します。浴室換気扇、給湯設備、換気・暖房・乾燥機能など、すべてのオプション機能が正常に稼働するかを確認します。水とお湯の出具合にも問題がないかをチェックし、くん煙剤でのカビ対策、マスキングテープを使った汚れ予防対策も実施します。

エアコン

エアコンは年間を通じて使用する重要な設備のため、すべての機能の動作確認と清掃を行います。実際に運転させて異常がないかを確認することが重要です。

冷房と暖房の両方を実際に運転し、正常に稼働することを確認します。運転時の異音や異臭がないか、室外機からの異音や異臭、排水量に問題がないかも点検項目です。フィルターを外してホコリの付着状況をチェックし、汚れがある場合は掃除機での吸引や水洗いで清掃します。リモコンの動作確認も忘れずに行いましょう。

掃除がラクになる家づくりのポイントとは?

間取りや設備配置の工夫により、日常の掃除負担を大幅に軽減できます。

段差を減らす

床の段差は転倒リスクを高め、ホコリが蓄積しやすくなります。お掃除ロボットの効果も低下するため、段差の少ないバリアフリー設計を心がけましょう。引き戸は床面レールではなく上吊り式を選ぶと段差をなくせます。

家具は造作でつくる

造作家具は部屋にぴったり合うため壁との隙間がなく、ホコリの蓄積を防げます。既製品より費用は高くなりますが、掃除の効率が格段に向上します。

掃除機をかけやすいコンセント配置にする

実際の掃除動線をイメージし、コンセントの差し直しが最小限になるよう計画的に配置します。広いリビングなどは複数のコンセントを戦略的に設置することが重要です。

通気性を意識する

高気密住宅では適切な換気計画が重要です。24時間換気システムを効果的に機能させるため、間取り計画時に自然な空気の流れも考慮し、ホコリの蓄積や湿気によるカビ・結露を防ぎましょう。

まとめ

新築入居前の掃除は、清潔さを保つだけでなく、不具合の発見やカビ・汚れ防止、家族の健康を守る大切な準備です。家具搬入前のタイミングだからこそ、隅々まで点検・清掃しておきましょう。また、将来の掃除をラクにする工夫も取り入れて、快適で安心できる新生活をスタートしてはいかがでしょうか。

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